2018年3月21日水曜日

鈴鹿耐久レースKYOJOドライバー


鈴鹿3h耐久レースを盛り上げるべく急キョ結成されたbitcoin Team。
そこには「鈴鹿を制する者は全てを制する」と言われる鈴鹿サーキットを、ぜひ女性の操るVITAで挑戦してもらいたい、という思いがあった。
ドライバーは、昨年KYOJOCUPに参戦した池島実紅。カート育ちの21歳。
そしてそこには富士VITAチャンピオン山田遼と鈴鹿VITAチャンピオン中里紀夫という強力なアドバイザーがエスコートしてくれることになった。
鈴鹿SMSCライセンスは取得したばかり、という池島選手だが今回決勝のベストタイムは、2'29.8 とファステストラップを叩き出した山田選手の1.5秒差まで近づいた。
「S字からダンロップが面白い。ひとつミスすると全て上手くいかない、上手くいくと気持ちいい。鈴鹿は難しく毎ラップがチャレンジ。ハコの要素もフォーミュラの要素も持っているVITAで鈴鹿を走ったことにより自分の引き出しを増やすことができる」と力強いコメントをもらった。
金曜からの3日間、2人のアドバイザーから得た何かがあったのだろう。

      
たしかに、若手ドライバー山田選手はエネルギッシュなタイムを叩き出し、ベテラン中里選手からはVITAを操る秘訣を伝授してもらった。中里選手は基本ドライバー兼メカニックという一人劇でチャンピオンを勝ち取る、という技を演じている。その中で分かったことは
「 VITAはセッティング不必要、ドライビング次第でどうにでもなる」
という、さすがベテランらしい名言。すぐにセットアップを求めず、自分のテクニックを磨く、これがチャンピオンにつながる大きな勝因なのだろう。


bitcoin Team、結果は運悪くトラブルでピットイン、12位でチェッカーとなったが、3人でVITAを共有したことによって、学び、楽しみなど多くのものを持って帰ってくれたと思う。
Eriko Yamamotoさん(左)
今回の鈴鹿耐久レースにはもう一人KYOJOドライバーが参戦している。誰もが憧れるキャリアガールEriko Yamamotoさんだ。鈴鹿サーキットにVITA INした第一人者である。
御自身のVITAで今年様々なサーキットを転戦する。その格好良さに心から応援したいドライバーである。
今回ピットに、これまたカッコイイYuri Hayashiさんも顔を見せてくださった。相変わらず美しくて今年のKYOJO CUPがとても楽しみになってきた。

小山美姫さん
他にカテゴリーは違うが、KYOJOCUPチャンピオン小山美姫さんもバリバリのタイムで参戦している。
ぜひKYOJOドライバーの方、どんどん鈴鹿でテクニックを磨くことをお勧めしたい。
そしていつの日にか、女性だけのTeamで優勝を目指したいと思う。
  kamiko@


                     

2018年3月20日火曜日

鈴鹿クラブマンレース第2戦 CLUBMAN(3時間耐久)レポート


CLUBMAN(3時間耐久)スタートシーン

鈴鹿クラブマンレース第2戦は3時間耐久レース。クラスはVITA-01のワンメイク「クラブマンスポーツ(CS)」、WEST16Cのワンメイク「CS2」、そしてクラブマンST-4、クラブマンST-5、FFチャレンジ、FIT1.5の6クラス34台が混走で、各チーム2名ないし3名のドライバーで3時間の耐久レースを戦った。


CSクラス(VITA-01)

VITA-01で争われるクラブマンスポーツクラス(CS)には15台が参戦。鈴鹿に初めて女性ドライバーが2人挑戦してきた!他に今年鈴鹿シリーズにも本腰を入れ始めた北の強豪いむらせいじ、昨年から本格的にVITAでのレースに取り組み始め今季開幕戦では5位の成績を残した成瀬茂喜ら、多くの注目ドライバーが参戦する中、BITCOIN 悟 VITA769号車は昨年のKYOJO CUPドライバー池島実紅をエスコートすべく、富士チャンピオン山田遼、元鈴鹿チャンピオン中里紀夫の3人が話題性の中参戦してきた。

山田遼/中里紀夫/池島実紅組 BITCOIN 悟 VITA

公式予選では第2ドライバーの走行が終わった時点でBITCOIN 悟 VITA769号車の山田が記録した2分26秒650がトップタイム。これでポールポジションは決まりかと思われたが、窪田俊浩が第3ドライバー予選で2分26秒499を記録。東城久和/阪直純/窪田俊浩組が逆転ポールポジションを決めた。

決勝レースでは東城/阪/窪田組、山田/中里/池島組に加え、予選3番手の太田尚孝/山谷直樹組、予選4番手の藤永雅彦/上村優太組、予選5番手の大山正芳/萬雲恒明組、そして予選9番手から一気にポジションを上げた成瀬茂樹/黒岩巧組ら6台が序盤から激しいトップ争いを展開。CS2と同じくまるでスプリントレースを見るかのごとく、毎ラップトップが入れ替わるバトルが続いた。

10周過ぎからはピットインのたびにトップが入れ替わり、誰が勝つかわからない展開となったが、最終的に耐久レースに強い大山/萬雲組が今年もその力を見せつけ、トラブルフリーでトップを快走し優勝を果たした。太田/山谷組がペナルティーを受けながらも順位を守りきり2位。序盤8位前後にとどまりながらも追い上げを図った八木智/上村雅一組が3位でチェッカーを受けた。

優勝した大山正芳/萬雲恒明組(恵比寿☆楽しく走ろう.Com☆NAMS)

山田/中里/池島組は7周目にトラブルが発生。ピットで修理後4周遅れの最後尾でコースに復帰。その後山田選手がファステストラップで追い上げを図ったが1周の遅れを取り戻すにとどまり、3周遅れのクラス12位でチェッカーを受けた。


このBITCOIN 悟 VITA号参戦に関しては特集記事を予定しています。どうぞお楽しみに。


■CSクラス決勝レース結果(トップ6)
優勝 大山正芳/萬雲恒明組(恵比寿☆楽しく走ろう.Com☆NAMS)
2位 太田尚孝/山谷直樹組(CF亜衣☆NJK保険サービス☆制動屋)
3位 八木智/上村雅一組(CA1ST京都・VITA)
4位 東城久和/阪直純/窪田俊浩組(鈴鹿青虫)
5位 成瀬茂樹/黒岩巧組(フォレスト Nuovo KASAI 01)
6位 夕田大助/白石勇樹組(TERRA.CORSA)

CSクラス表彰式。中央6名左から、
2位の山谷直樹と太田尚孝、優勝した萬雲恒明と大山正芳、3位の八木智と上村雅一


■優勝チームドライバーコメント
大山正芳
「うまくセーフティーカーとピットインが重なり、それ以外の部分もまったくトラブルなく、2人でうまく走れたのが勝因です。昨年の十勝も岡山も2位だったので、今回が初優勝。とても嬉しい!」

萬雲恒明
「上手いタイミングでセーフティーカーが出てくれた。車もドライバーも予定通りのペースで最後まで走ることができたので、勝てたのだと思う。大山さんとのコンビで、これからも耐久でいい成績を収めたい。」


■ピックアップドライバー
山本絵里子
CSクラス オートルック☆大武楽笑Gコレ☆VITA
予選総合14位 クラス7位
決勝総合13位 クラス9位
「今回はつくばのSUPER FJチャンピオン、大竹将光選手と組んで参戦しました。富士はコース幅が広くて、鈴鹿は狭いという印象がありましたが、初めてフルコースを走ってみたら、意外と並んでいけるところが多いと感じました。VITAがとても好きなので、これからもVITAのレースを続けていきたいと思っています。今年はKYOJO CUPに加え、もてぎにも出ます。つくばも現在検討中です。まだまだ速さが足らないので、いっぱい経験を積んで行きたいと思っています。」




CS2クラス(WEST16C)

総合優勝争いをするCS2クラスには5台が参戦。前年のチャンピオンで今シーズンの開幕戦も制したFLYING RATは、昨年一緒に戦った往年の名ドライバー見崎清志とのコンビ。一昨年のチャンピオンで昨年のクラブマン耐久で総合優勝を果たした大文字賢浩は、全日本GT選手権でトヨタのドライバーとしてGT500戦ったこともあるトップドライバー谷川達也(JAP TANGIGAWA)とのコンビで参戦してきた。

3月17日(土)に行われた公式予選はこの2チームによるポールポジション争いとなり、大文字/谷川組がコンマ5秒の差でポールポジションを獲得。FLYING RAT/見崎組は2番手からスタートすることとなった。

CS2クラス3番手は、第3ドライバーが上位2台まであと一歩のタイムを記録した多田純二/吉村一悟/寺西玲央組。クボタエンジニアリングが初めてCS2クラスで耐久に挑み、予選タイムが良かったことからも上位進出が期待される。

4番手は松本吉章/下島洋介組。松本は今年、VITAからCS2(WEST16C)に乗り換えてシーズンを戦っており、このマシンでの耐久参戦は初となる。そしてABBEY RACINGオーナーで過去には国内トップカテゴリーにも参戦していた下島がチームメイトだ。

5番手はともに台湾からの参戦のLIU I-HSIN/Yen Pin Koan組。LIU I-HSINはCS2はスポット参戦も含め3年目。Yen Pin Koanも昨年CS2に参戦しており、今回予選ではうまくタイムを縮めることができなかったが、決勝での巻き返しが期待される。

決勝レーススタートシーン
大文字賢浩/谷川達也組を先頭に、FLYING RAT/見崎清志組、多田純二/吉村一悟/寺西玲央組、松本吉章/下島洋介組が続き、1台挟んでLIU I-HSIN/Yen Pin Koan組が前を追う。

3月18日(日)、14時5分にフォーメーションラップがスタートし、1周の後ローリングスタートで3時間の決勝レースの幕が切って落とされた。真っ先に1コーナーに飛び込んだのはポールポジションの谷川。それにFLYING RATが続いた。この2人は、まるで数周のスプリントレースを戦っているかのごとく、時には1周に何度も順位を入れ替える激しいトップ争いを展開。10周を過ぎ1回目のピットインが行われるまでそのバトルは続いた。

ピットイン後はFLYING RAT/見崎組が主導権を握ったが、33周目にコース上に止まったマシンを排除するためにセーフティーカー導入され、ここでトップ2台の明暗が別れた。

大文字賢浩/谷川達也組(手前)とFLYNG RAT/見崎清志組のバトル

セーフティーカーが退きレースが再開された時にはFLYING RAT/見崎組がトップを走るも、ピットインは3回消化。対する大文字/谷川組は27秒後方を走っていたが、4回のピットインを消化済。今大会は6回のピットインが義務付けられ、それぞれピットロード入口の計測ラインから出口の計測ラインまで180秒以上留まらないといけないルールになっている。ピットロード走行分の時間を引いても1回のピットインで150秒(2分30秒)程度ロスするため、1回ピットインが多い大文字/谷川組は約2分のアドバンテージを得ている計算だ。

FLYING RAT/見崎組が4回目のピットストップを行うと、その計算通りポジションが入れ替わり、6回のピットストップを両チームが消化した時点ではその差は約1周に。FLYING RAT/見崎組は最後まで諦めない走りをみせたが、大文字/谷川組がトップを守りきり、2年連続の総合優勝を決めた。

中央4名
左から2位のFLYING RATと見崎清志、優勝した谷川達也と大文字賢浩

多田/吉村/寺西組は序盤ハイペースで前を追い、ピットインのタイミングで一次トップを走る活躍をみせた。松本/下島組は6周目に全体のファステストラップを記録し前を追った。しかし両者ともレース中盤に惜しくもリタイヤ。LIU I-HSIN/Yen Pin Koan組は13周目にトラブルでピットインし、残念ながらそのままリタイヤとなった。


■CS2クラス決勝結果
優勝 大文字賢浩/谷川達也組(Club D'z&IBC WEST 16C)
2位 FLYNG RAT/見崎清志組(WEST 16C)
以上規定周回数完走
多田純二/吉村一悟/寺西玲央組(ガレージ デイ バイ デイ 16C)
松本吉章/下島洋介組(ABBEY RACING)
LIU I-HSIN/Yen Pin Koan組(TOP SPEED RACING 16C)

■優勝チームドライバーコメント
大文字賢浩
「序盤からトラブルを抱え、かなり厳しいレースだった。チームのピットストップ戦略がよかった。谷川選手も素晴らしい走りをしてくれた。チームみんなの力で勝てたよ。」

谷川達也
「トラブルが出ていたので、優勝は厳しいかと思っていたら、気が付いたらトップになっていた。自分は自分の担当をしっかりやっただけ。セーフティーカーの時のピット戦略が素晴らしかった。」


2018年3月19日月曜日

鈴鹿クラブマンレース第2戦 SUPER FJレポート

優勝した岡本大地の走り



WEST17J 優勝!


今シーズン第2戦には17台が参戦。WEST17Jは開発も進み、どこまで成績が残せるか期待される中、岡本大地とBenson LINが開幕戦に引き続き参戦した。

3月17日(土)に行われた公式予選では岡本が期待に応え、3番手のポジションを獲得。決勝レースに向けて作戦をどう組み立てるのか、という部分が見どころになった。ポールポジションはフォーミュラ初レースの三宅淳詞。予選2番手には開幕戦優勝の吉田宣弘が続いた。

SUPER FJ スタートシーン


3月18日(日)に行われた決勝レースはフルコース10周。スタートで吉田が遅れ、好スタートを切った岡本が2番手に。そして2コーナーの立ち上がりで冷静に前車の動きを予測した岡本が三宅をパス。一気にトップに浮上した。

そのまま岡本は1周目から後続を引き離し、それを無理して追った三宅はスピンで脱落。代わって2番手に浮上した吉田だったが、岡本は2周終了時点で2.4秒も先行。その後も岡本は吉田の追い上げに動じず安定した走りを披露。WEST17Jに初優勝をもたらした。

パルクフェルメに戻ってきた岡本大地

もうひとりのWEST17Jドライバー、Benson LINは予選で12番手と苦戦。しかし光る走りをみせ、1周目で6位に浮上した。その後は大混戦の中で順位を落としてしまい9位の結果だったが、レース後「バトルは厳しかったが、今回のレースで得たものは大きかった。前よりは良くなったけど、まだまだ上に行かなければいけない。」と語った。
Benson LINの走り


今回の勝因は、タイヤが冷えているときも安定した動きを発揮できるセットアップと、明確な作戦を持ってレースに挑み、冷静な判断で的確なドライビングをした岡本の素晴らしい実力の結果だと、褒め称えたいと思う。ドライバーはWEST17Jの開発とともに、確実にレベルアップしていると評価したい。



SUPER FJ 表彰式
中央3名、左から2位の吉田宣弘、優勝した岡本大地、3位の徳升広平

■SUPER FJ 決勝結果(トップ10)
優勝 岡本 大地
2位 吉田 宣弘
3位 徳升 広平
4位 宮島 雄太
5位 荒川 麟
6位 三宅 淳詞
7位 HIROSHI
8位 LEE JUNGWOO
9位 Benson LIN
10位 石谷 豪志


■優勝ドライバーコメント
岡本大地(BITCOIN 悟 17J)
「タイヤに熱を入れて、序盤引き離されないようにと思ったのが、まさかのトップでびっくりしました。スタート後の2コーナーも、三宅選手は外に膨らんでいくのに対し、僕はしっかりタイヤがグリップして、コンパクトに速く立ち上がることができました。まだまだやらなければいけないことはたくさんあるので、次戦までにはもっと速くなって、常に上位争いできるようになりたい。」
岡本大地


2018年2月19日月曜日

ウエストレーシングカーズ 2018鈴鹿クラブマンレース第1戦レポート


2018年のモータースポーツシーズンがスタート!
2018年もいよいよモータースポーツシーズンが開幕、鈴鹿サーキットでは2018 鈴鹿クラブマンレース第1戦が2月18日(日)に開催された。当日は午前中に予選が、午後に決勝が行われるスケジュールで、VITA-01を使ったクラブマンスポーツには13台が参戦、WEST16Cを使ったCS2には7台が参戦、各メーカーのマシンが参戦するSUPER FJにはWEST17Jが2台参戦し、それぞれのクラスで熱い戦いが繰り広げられた。

各クラスのレポートは下記よりご覧ください

鈴鹿クラブマンレース第1戦 CS2レポート

CS2スタートシーン

WEST16Cで争われるCS2クラスには7台が参戦。RSクラスとネオヒストリッククラスとの混走で行われた。

CS2クラスポールポジションは柴田隆之介。昨年の最終戦にスポット参戦し、予選2番手からのスタートだったが表彰台にあと一歩の4位で終わっただけに、今回はなんとしても結果を残したいところだ。予選2番手は昨年のチャンピオンFLYING RAT。「昨年は全戦参戦できたからチャンピオンを取れただけ」と謙遜しながらも堂々のタイムを叩き出した。CS2初参戦でクラブマンスポーツ(VITA)とダブルエントリーの松本吉章が3番手。昨年惜しくもチャンピオンを逃した大文字賢浩が4番手スタートとなった。

決勝レース(17周)は4番手の大文字がスタートを決めて3台抜きでトップに浮上。レースをコントロールするつもりだった柴田は「FLYING RATさんが来たのかと思ったらまさかの大文字さん。そのあと大文字さんを抜くためにプッシュし続けました」とレース後に語ったが、その大文字は「行けるはずだったけど回ってしまった」と、5周目のダンロップコーナーでスピンを喫してしまった。

ここまで虎視眈々とペースをコントロールしていたFLYING RATが、前半のプッシュでペースが上がらなくなった柴田に迫り12周目の1コーナーでサイドバイサイドに。このバトルはS字まで続いたがFLYING RATが競り勝ちトップに浮上した。

1コーナーからS字まで続いたFLYING RAT(左)と柴田(右)のバトル
柴田は再逆転を目指し前を追ったが、スピンしたマシンが危険な場所に停止し赤旗が提示され、これでレース終了。13周終了時点の順位が採用となり、FLYING RATが優勝を決めた。

2位は柴田。3位は松本。松本は初参戦でうれしい表彰台獲得となった。トップを走るもスピンして順位を落とした大文字は最終的に4位でチェッカーを受けた。

■CS2決勝結果
優勝 FLYING RAT<WEST 16 C>
2位 柴田 隆之介<ICDAホールデイングス☆レプリ>
3位 松本 吉章<ABBEY RACING>
4位 大文字 賢浩<Club D’z>
5位 川島 勝彦<プラスK☆チケットプラザW16C>
6位 吉村 一悟<ガレージ・デイバイデイ16C>
7位 LIU I-HSIN<TOP SPEED RACING 16C>

CS2表彰式。
中央3名、左から2位の柴田、優勝したFLYING RAT、3位の松本

■CS2ドライバーコメント集
FLYING RAT<WEST 16 C>
スケジュールが厳しいけど、今年も全戦出たいと考えています。昨年は予選が初走行という「ぶっつけ本番」が多かったけど、今年は練習走行もできる限り参加して行きたいと思っています。そういう意味では今回練習走行ができてとても良かった。決勝は狙い通りの展開になりました。後ろから見ていて柴田選手より自分のほうが速いとわかったので、前に出られると思っていました。車が良かったのが勝因。最後までタイヤも力を発揮してくれました。


柴田 隆之介<ICDAホールデイングス☆レプリ>
今シーズンはまだ開幕戦しか決まっていませんが、今後も出れたらいいなと思っています。今年はCS2も含めて模索中ですが、ツーリングカー系への参戦も考えています。でもどこかのタイミングでフォーミュラにも乗りたいと思っています。そういう意味でCS2はツーリングカーなどに比べてとてもレーシングで、フォーミュラに近いマシンなので、感を取り戻すのには最適です。上のクラスから来たらこのマシンのダウンフォースに驚かされるとともに、ホビーなレースから来たドライバーも受け入れられる、とても懐の広いマシンだと思います。決勝は序盤に大文字さんを追ってプッシュしすぎて、後半はペースを上げることができませんでした。レースラップを安定させるのが今後の課題です。


松本 吉章<ABBEY RACING>
CS2は初参戦です。今年は条件が整えば、VITAとダブルエントリーで1年戦いと思っています。今回CS2のマシンに初めて乗ったのですが、速くて繊細なイメージがしました。まだ車の特性は掴めていなくて、これから徐々に対応していきたいと思います。CS2も台数が増えて独立クラスになればいいなと思っています。その魅力を十分に持っている車だと思います。決勝は初レース初表彰台でラッキーな結果でした。トップがスピンしたことで自分の気持ちも引き締まり、最後まで集中力を途切らせる事なく走れたのも良かったです。今回のレースは一応合格点。でももちろん、今後は表彰台の真ん中を狙います。


大文字 賢浩<Club D’z>
今年は全戦参戦する予定。このクラスも3年目なのでプロと称する人達も出てきて厳しい戦いになってきたけど、今年は僕も若さを取り戻して、一発チャレンジしたいと思ってる。「今年はガッツリ行きまっせ!」。そして「質の高いトップ」を取りたいな。このCS2のマシンは安全性が高いのに本物のレーシングカーの作りでコーナーも速い。レースに興味ある人が乗らずして通り過ぎていくのはもったいないと思うよ。CS2のマシンに乗れる機会とか、あるといいよね。ホント魅力的なマシンなので。決勝はスタートが良かったのにダンロップでスピン。セットをミスってしまった結果だよ。


川島 勝彦<プラスK☆チケットプラザW16C>
昨年は後半休んだけど、今年は全戦出たいと考えています。昨年の9月からのブランクなので、今回は満足行く走りができていません。このあともスケジュールが空くので、ブランクをどう埋めるかが最大の課題です。トップを取るのは難しいかもしれないけど、表彰台争いはしたいと考えています。年齢的なタイムリミットが迫っているので、今年は本当に力を入れて戦いと思っています。まずはブランクを埋めて、これまでの速さを取り戻すところから始めます。CS2のマシンは「アクセルを踏めば速い」という次元ではなく、本当に難しいコントロールが必要なので、結果を出すのはとても厳しいところがあります。でもそれがこのマシンの魅力でもあり、自分のやりがいにもつながっています。


吉村 一悟<ガレージ・デイバイデイ16C>
数年前までVITAをやっていて、今年CS2でレース復帰しました。今シーズンは全戦参戦の予定です。このマシンはしっかり速いししっかり止まってしっかり曲がるレーシングカー。コントロールするのが楽しいマシンです。これまでポルシェやヒストリックカーレースなどを経験してきましたが、今年はしっかりこのCS2で戦いたいと思っています。


LIU I-HSIN<TOP SPEED RACING 16C>
2年ぶりのCS2参戦です。今回は台湾の新年の休みと重なったので、参戦することができました。なので、今後はまだどうなるかわかりません。僕は台湾でシビックのレースをやったり、ドリフトもやったし、モトクロス、カート、GT、ランボルギーニトロフィオやフェラーリチャレンジなどをやりました。このCS2のマシンはツーリングカーなどと違って、とてもレーシングなマシンでフォーミュラに極めて近いと感じています。なのにタイヤにカバーがあるから安全性も高い。とても素晴らしいマシンだと思うし、ジェントルマンドライバーに最適なカテゴリーだと思います。


■CS2を戦った勇姿たち!





■ネオヒストリッククラスもご紹介!



鈴鹿クラブマンレース第1戦 SUPER FJレポート

SUPER FJスタートシーン

鈴鹿クラブマンレース SUPER FJもいよいよ2018年シーズンが開幕した。予選はウエットコンディションの中、徳升広平が勢いを見せたが、最後に荒川麟が逆転でポールポジションを獲得。3番手は吉田宣弘。以下、石谷豪志、宮島雄太、永井秀貴(トップ6)が続いた。

決勝レース(22周)ではなんとフォーメーションラップで荒川がスピンし最後尾スタートに。代わってトップからスタートした徳升だったが、吉田が好スタートを決めてホールショットを奪った。数周でその差は2秒以上に広がり吉田が逃げ切りの体制を築こうとする中、徳升は諦めることなくプッシュし続け、ファイナルラップにはテール・トゥー・ノーズにまで差が詰まった。

しかし追い上げもここまで。吉田が参戦5年目、42歳にしてうれしい初優勝を飾った。「練習からタイム的にはいけそうな感触を掴んでいました。」とレース後に語った吉田。昨年はランキング4位だっただけに、今年はチャンピオンも視野に入れたシーズンになりそうだ。

SUPER FJ表彰式
左から2位の徳升、優勝した吉田、3位の宮島

■SUPER FJ決勝結果
優勝 吉田 宣弘
2位 徳升 広平
3位 宮島 雄太
4位 荒川  麟
5位 石谷 豪志
6位 岡本 大地
7位 永井 秀貴
8位 Benson LIN
9位 上吹越 哲也
以上規定周回数完走



昨年のF1サポートレース、SUPER FJドリームカップ覇者の岡本大地と、台湾の新鋭Benson LINがWEST17Jをドライブ
岡本大地がドライブするWEST17J
新たにオレンジ色のBitcoinカラーに彩られたWEST17J 18号車に乗るのは岡本大地。岡本は異色の経歴を持ち、中学生時代からレーシングシミュレーターで練習し、自宅にそのシステムを自分で構築。18歳になり自動車免許を取ってから実車のレースの世界にやってきた。

18歳になった2016年はスポット参戦。2017年からSUPER FJ岡山シリーズに参戦し、全6戦中5戦を制する圧倒的な強さでチャンピオンを獲得している。F1のサポートレース、SUPER FJドリームカップでは、ポールポジションからスタートするも2周目にスピンして5位に後退。しかしそこから追い上げて優勝するという脅威的な速さをみせた。

今回はウエットコンディションの予選で7位となり、決勝レースも3位争いの中で他車にコース外に押し出され6位の結果に。「結果は悔しいです。でも練習・予選・決勝を通じて掴んだものが多くあるので、これをマシン開発につなげ、シーズン後半はトップ争いに加わりたい」と抱負を語った。

岡本は今年、SUPER FJ以外にも鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラにも挑戦している。現在20名の選抜に残り、さらにステップを進めようとしているが、最終的には1名ないし2名の「スカラシップ獲得」が目標。この狭き門をくぐり抜け、世界的なドライバーとなることが期待される。

Benson LINがドライブするWEST17J
Benson LINは台湾から来た17歳のドライバー。昨年、クラブマンレースCS2クラスに2戦参戦し、2回目となった第5戦では初優勝を飾っている。フォーミュラカーで将来の活躍を目指すLINはフォーミュラカーの動きに極めて近いCS2で腕を磨き、2018年は本格的にSUPER FJでフォーミュラデビューを果たした形だ。

慣れない下り坂のスタートでジャンプスタートのペナルティを受けてしまったが、その後は果敢な走りでオーバーテイクを決め8位チェッカー「ブレーキとクラッチとアクセル、3つをいっぺんに操作するのが難しくて動いてしまった。でも課題はわかったので次は大丈夫。レース中は悪くなかったから、徐々いい戦いができるようになると思う」とLIN。

最終到達点の目標は頑なに口を閉ざし、「まずはFIA-F4アジアシリーズを目指し、そこからフォーミュラの世界で一歩づつ先に進んでいきたい」と、現実的な目標を語ったが、その真剣な瞳は、その先の世界での活躍を見据えているようだった。
岡本(左)とLIN(右)



岡本大地選手の起用について
2016年、WEST17Jのデビューレース「もてぎ2016年S-FJ日本一決定戦」に岡本大地選手が初めて参戦した。
昨年は「岡山S-FJシリーズ」チャンピオン。
そして鈴鹿F1サポートレース「S-FJドリームカップ」も優勝と大活躍した。
今年は、SRSフォーミュラにチャレンジして、スカラシップを狙う。

このS-FJは、今まで多くのトップドライバーを排出しており、ドライバーのテクニック向上に最適なクラスだと考える。
才能を持つ若いドライバーに将来の希望を与える事の出来るこのクラスに是非参加して欲しいと期待している。

鈴鹿クラブマンレース第1戦 クラブマンスポーツレポート

決勝レーススタートシーン

VITA-01で争われるクラブマンスポーツクラスには13台が参戦。昨年のチャンピオン杉原直弥、ランキング2位の中里紀夫が参戦を見送ったが、それでもいつもながらの激しい戦いとなった。

ウエットコンディションの予選でポールポジションを獲得したのは米田弘幸。「シェイクダウンテストを兼ねた参戦でまだセットアップが煮詰まっていない」と言う鍋家武がドライビングでそれをカバーし2番手。以下、八木智、堀田誠、オノッチーノ、松本喜章の順(トップ6)。しかし、松本は黄旗中のスピンで3グリッド降格の9番手スタートとなった。

ドライコンディションとなった決勝レース(17周)は、ポールポジションの米田が好スタート。八木が2周目に2位に上がると、終始米田を1秒以内の差で追う手に汗握る展開に。「ミスしてくれればいつでも抜けたのですが、米田さんの走りは完璧でした」とレース後に八木が語ったが、その言葉通り米田はミスなく走りきり優勝を飾った。

米田(手前)と八木(奥)のトップ争い
2位は八木。3位はなんと9番手スタートから1周目で6位、2周目で4位と、素晴らしい追い上げをみせた松本が入り、CS2とのダブル3位を獲得した。

予選2番手だった鍋家はドライコンディションではセットアップの煮詰まり具合が響き苦戦。終盤には一度抜かれた3位のマシンを猛追したが0.5秒届かず、4位の結果だった。


■決勝レーストップ3コメント
優勝 米田 弘幸<ABBEY RACING>
「狙い通りでした。でもちぎれると思っていたのに八木さんが終始後ろにいたので、ミスだけはしないように、集中力が途切れないようにドライブしました。強豪ドライバーたちが居ない間に、ポイントを重ねてチャンピオンを取りたいと思います。」

2位 八木 智<CA1ST京都・VITA>
「1位を目指したかったけど、米田さんはミスをしてくれませんでした。ワンチャン期待したのですが、完璧な走りでしたね。でも自分的には納得の戦いです。まだシーズン通して参戦できるかわかりませんが、できるだけ出てチャンピオンに近づきたいと思います。」

3位 松本 吉章<ABBEY RACING>
「ダブル表彰台でとても嬉しい! また、チームメイトが勝ったのも嬉しいです。ペナルティで9番手スタートになってしまいましたが、17週もあればいけると思っていました。最後、鍋家さんは速くて厳しかったのですが、なんとか1コーナーで前に出ることができました。」

クラブマンスポーツ表彰式
左から2位の八木、優勝した米田、3位の松本

■クラブマンスポーツ決勝結果
優勝 米田 弘幸<ABBEY RACING>
2位 八木 智<CA1ST京都・VITA>
3位 松本 吉章<ABBEY RACING>
4位 鍋家 武<IMAGEサスペンション+パラモ☆REV>
5位 成瀬 茂喜<Nuvo KASAI EVOLVE 01>
6位 いむら せいじ<オートルックVITA-01>
7位 大山 正芳<恵比寿★楽しく走ろう.com★NAMS>
8位 オノッチーノ<レイシス宇津木妙子ソフトボールドリーム号>
9位 成尾 悟史<Kubota Engineering>
10位 関 正俊<グラック&KTS>
11位 堀田 誠<mutaレーシング★VITA>
12位 松田 剛志<A-ONE vita01>
13位 富田 栄造<ワコーズEDニルズレーシングVITA>



■ピックアップドライバー
鍋家 武<IMAGEサスペンション+パラモ☆REV>
2013年からクラブマンスポーツにフル参戦を始めた鍋家さんは、いつも奥様と二人三脚でレース活動を続けています。今回はシェイクダウンテストを兼ねた参戦でしたが、ウエットコンディションの予選では「セットアップがまだ煮詰まっていません」と言いながらも、それをドライビングでカバーして2番手。ドライになった決勝は苦戦しましたが、4位でフィニッシュしました。

「昨年の終盤2戦休んで、今年開幕戦から復帰しました。できれば今シーズン耐久以外の全戦に出たいし、耐久ももしオファーがあれば出たいと思っています。もちろん目標は優勝。でもそんなに甘くないことはわかっています。今回のレースはシェイクダウンを兼ねているので、しっかりマシンを作り上げていきたいと思います。今回出た問題は次までにクリアして、上を狙います。過去にシビックでチャンピオンを取ったこともあるけど、かなりの間ブランクがありました。数年前からVITAでレースに復帰して、鈴鹿戦を中心に戦っています」

いむら せいじ<オートルックVITA-01>
北で数々の旋風を巻き起こしてきたいむらさんが東にも進出。いよいよ鈴鹿シリーズに力を入れることになりました。今回は予選でトラブルが発生し厳しい戦いとなりましたが、鈴鹿でもいむら旋風が巻き起こることが期待されています。

「予選のトラブルでほぼ最後尾からのスタートになってしまいました。でも、今回はだめでも、シーズン通じて表彰台に上れる活躍をしたいと思っています。もてぎと筑波のシリーズは今年5年目ですが、鈴鹿シリーズは2016年から参戦を始めました。今年は鈴鹿を優先して戦っていきたいと考えています。VITAはドライビングスキルをローコストで学べる素敵な乗り物です。VITAでトップレベルの実力がつけば、どんなマシンでも乗りこなすことができるでしょう。練習が大切になってきますが、技術を磨けばとてもやりがいのあるレースです」

成瀬 茂喜<Nuvo KASAI EVOLVE 01>
元鈴鹿FJシリーズチャンピオンで、VITAは昨年から参戦している成瀬さん。35年ぶりに走る東コースのレースでしたが、7番手スタートから5位でフィニッシュしました。

「東コースのレースは35年ぶりです。1985年にFJ鈴鹿シリーズでチャンピオンを取ってF3まで行ったのですが、その1年でレースをやめてしまいました。でもまたレースをしたくて富士でFCR-VITAに昨年参戦。鈴鹿の最終戦も出て、今年は鈴鹿と富士両方のシリーズに参戦していく予定です。今年に集中してレースをしようと思うので、いつかは表彰台、そして優勝も狙っていきます」

大山 正芳<恵比寿★楽しく走ろう.com★NAMS>
120台もが参戦していた頃のFJでしっかり決勝に残る結果を出すなど、過去にさまざまなレースで活躍した大山さんにお話を伺いました。

「VITAは2年目です。東コースのレースも2回めで、まだ良くわかっていないところがあります。でも速さを掴んでチャンプ争いに絡めるような戦いをしたいと思っています。VITAのセットアップはとてもシビアで、まだ自分のものにできていません。ここが課題です。これまではAE86レースや120台も参戦していた頃のFJ(1989年〜91年)、それからポルシェやBMWのレースを経験してきましたが、やっぱり真ん中にコックピットがあるVITAはレーシングマシンらしくて好きです。できればずっと続けていきたいと思っています」



■クラブマンスポーツを戦った勇士たち!