2018年3月21日水曜日

鈴鹿耐久レースKYOJOドライバー


鈴鹿3h耐久レースを盛り上げるべく急キョ結成されたbitcoin Team。
そこには「鈴鹿を制する者は全てを制する」と言われる鈴鹿サーキットを、ぜひ女性の操るVITAで挑戦してもらいたい、という思いがあった。
ドライバーは、昨年KYOJOCUPに参戦した池島実紅。カート育ちの21歳。
そしてそこには富士VITAチャンピオン山田遼と鈴鹿VITAチャンピオン中里紀夫という強力なアドバイザーがエスコートしてくれることになった。
鈴鹿SMSCライセンスは取得したばかり、という池島選手だが今回決勝のベストタイムは、2'29.8 とファステストラップを叩き出した山田選手の1.5秒差まで近づいた。
「S字からダンロップが面白い。ひとつミスすると全て上手くいかない、上手くいくと気持ちいい。鈴鹿は難しく毎ラップがチャレンジ。ハコの要素もフォーミュラの要素も持っているVITAで鈴鹿を走ったことにより自分の引き出しを増やすことができる」と力強いコメントをもらった。
金曜からの3日間、2人のアドバイザーから得た何かがあったのだろう。

      
たしかに、若手ドライバー山田選手はエネルギッシュなタイムを叩き出し、ベテラン中里選手からはVITAを操る秘訣を伝授してもらった。中里選手は基本ドライバー兼メカニックという一人劇でチャンピオンを勝ち取る、という技を演じている。その中で分かったことは
「 VITAはセッティング不必要、ドライビング次第でどうにでもなる」
という、さすがベテランらしい名言。すぐにセットアップを求めず、自分のテクニックを磨く、これがチャンピオンにつながる大きな勝因なのだろう。


bitcoin Team、結果は運悪くトラブルでピットイン、12位でチェッカーとなったが、3人でVITAを共有したことによって、学び、楽しみなど多くのものを持って帰ってくれたと思う。
Eriko Yamamotoさん(左)
今回の鈴鹿耐久レースにはもう一人KYOJOドライバーが参戦している。誰もが憧れるキャリアガールEriko Yamamotoさんだ。鈴鹿サーキットにVITA INした第一人者である。
御自身のVITAで今年様々なサーキットを転戦する。その格好良さに心から応援したいドライバーである。
今回ピットに、これまたカッコイイYuri Hayashiさんも顔を見せてくださった。相変わらず美しくて今年のKYOJO CUPがとても楽しみになってきた。

小山美姫さん
他にカテゴリーは違うが、KYOJOCUPチャンピオン小山美姫さんもバリバリのタイムで参戦している。
ぜひKYOJOドライバーの方、どんどん鈴鹿でテクニックを磨くことをお勧めしたい。
そしていつの日にか、女性だけのTeamで優勝を目指したいと思う。
  kamiko@


                     

2018年3月20日火曜日

鈴鹿クラブマンレース第2戦 CLUBMAN(3時間耐久)レポート


CLUBMAN(3時間耐久)スタートシーン

鈴鹿クラブマンレース第2戦は3時間耐久レース。クラスはVITA-01のワンメイク「クラブマンスポーツ(CS)」、WEST16Cのワンメイク「CS2」、そしてクラブマンST-4、クラブマンST-5、FFチャレンジ、FIT1.5の6クラス34台が混走で、各チーム2名ないし3名のドライバーで3時間の耐久レースを戦った。


CSクラス(VITA-01)

VITA-01で争われるクラブマンスポーツクラス(CS)には15台が参戦。鈴鹿に初めて女性ドライバーが2人挑戦してきた!他に今年鈴鹿シリーズにも本腰を入れ始めた北の強豪いむらせいじ、昨年から本格的にVITAでのレースに取り組み始め今季開幕戦では5位の成績を残した成瀬茂喜ら、多くの注目ドライバーが参戦する中、BITCOIN 悟 VITA769号車は昨年のKYOJO CUPドライバー池島実紅をエスコートすべく、富士チャンピオン山田遼、元鈴鹿チャンピオン中里紀夫の3人が話題性の中参戦してきた。

山田遼/中里紀夫/池島実紅組 BITCOIN 悟 VITA

公式予選では第2ドライバーの走行が終わった時点でBITCOIN 悟 VITA769号車の山田が記録した2分26秒650がトップタイム。これでポールポジションは決まりかと思われたが、窪田俊浩が第3ドライバー予選で2分26秒499を記録。東城久和/阪直純/窪田俊浩組が逆転ポールポジションを決めた。

決勝レースでは東城/阪/窪田組、山田/中里/池島組に加え、予選3番手の太田尚孝/山谷直樹組、予選4番手の藤永雅彦/上村優太組、予選5番手の大山正芳/萬雲恒明組、そして予選9番手から一気にポジションを上げた成瀬茂樹/黒岩巧組ら6台が序盤から激しいトップ争いを展開。CS2と同じくまるでスプリントレースを見るかのごとく、毎ラップトップが入れ替わるバトルが続いた。

10周過ぎからはピットインのたびにトップが入れ替わり、誰が勝つかわからない展開となったが、最終的に耐久レースに強い大山/萬雲組が今年もその力を見せつけ、トラブルフリーでトップを快走し優勝を果たした。太田/山谷組がペナルティーを受けながらも順位を守りきり2位。序盤8位前後にとどまりながらも追い上げを図った八木智/上村雅一組が3位でチェッカーを受けた。

優勝した大山正芳/萬雲恒明組(恵比寿☆楽しく走ろう.Com☆NAMS)

山田/中里/池島組は7周目にトラブルが発生。ピットで修理後4周遅れの最後尾でコースに復帰。その後山田選手がファステストラップで追い上げを図ったが1周の遅れを取り戻すにとどまり、3周遅れのクラス12位でチェッカーを受けた。


このBITCOIN 悟 VITA号参戦に関しては特集記事を予定しています。どうぞお楽しみに。


■CSクラス決勝レース結果(トップ6)
優勝 大山正芳/萬雲恒明組(恵比寿☆楽しく走ろう.Com☆NAMS)
2位 太田尚孝/山谷直樹組(CF亜衣☆NJK保険サービス☆制動屋)
3位 八木智/上村雅一組(CA1ST京都・VITA)
4位 東城久和/阪直純/窪田俊浩組(鈴鹿青虫)
5位 成瀬茂樹/黒岩巧組(フォレスト Nuovo KASAI 01)
6位 夕田大助/白石勇樹組(TERRA.CORSA)

CSクラス表彰式。中央6名左から、
2位の山谷直樹と太田尚孝、優勝した萬雲恒明と大山正芳、3位の八木智と上村雅一


■優勝チームドライバーコメント
大山正芳
「うまくセーフティーカーとピットインが重なり、それ以外の部分もまったくトラブルなく、2人でうまく走れたのが勝因です。昨年の十勝も岡山も2位だったので、今回が初優勝。とても嬉しい!」

萬雲恒明
「上手いタイミングでセーフティーカーが出てくれた。車もドライバーも予定通りのペースで最後まで走ることができたので、勝てたのだと思う。大山さんとのコンビで、これからも耐久でいい成績を収めたい。」


■ピックアップドライバー
山本絵里子
CSクラス オートルック☆大武楽笑Gコレ☆VITA
予選総合14位 クラス7位
決勝総合13位 クラス9位
「今回はつくばのSUPER FJチャンピオン、大竹将光選手と組んで参戦しました。富士はコース幅が広くて、鈴鹿は狭いという印象がありましたが、初めてフルコースを走ってみたら、意外と並んでいけるところが多いと感じました。VITAがとても好きなので、これからもVITAのレースを続けていきたいと思っています。今年はKYOJO CUPに加え、もてぎにも出ます。つくばも現在検討中です。まだまだ速さが足らないので、いっぱい経験を積んで行きたいと思っています。」




CS2クラス(WEST16C)

総合優勝争いをするCS2クラスには5台が参戦。前年のチャンピオンで今シーズンの開幕戦も制したFLYING RATは、昨年一緒に戦った往年の名ドライバー見崎清志とのコンビ。一昨年のチャンピオンで昨年のクラブマン耐久で総合優勝を果たした大文字賢浩は、全日本GT選手権でトヨタのドライバーとしてGT500戦ったこともあるトップドライバー谷川達也(JAP TANGIGAWA)とのコンビで参戦してきた。

3月17日(土)に行われた公式予選はこの2チームによるポールポジション争いとなり、大文字/谷川組がコンマ5秒の差でポールポジションを獲得。FLYING RAT/見崎組は2番手からスタートすることとなった。

CS2クラス3番手は、第3ドライバーが上位2台まであと一歩のタイムを記録した多田純二/吉村一悟/寺西玲央組。クボタエンジニアリングが初めてCS2クラスで耐久に挑み、予選タイムが良かったことからも上位進出が期待される。

4番手は松本吉章/下島洋介組。松本は今年、VITAからCS2(WEST16C)に乗り換えてシーズンを戦っており、このマシンでの耐久参戦は初となる。そしてABBEY RACINGオーナーで過去には国内トップカテゴリーにも参戦していた下島がチームメイトだ。

5番手はともに台湾からの参戦のLIU I-HSIN/Yen Pin Koan組。LIU I-HSINはCS2はスポット参戦も含め3年目。Yen Pin Koanも昨年CS2に参戦しており、今回予選ではうまくタイムを縮めることができなかったが、決勝での巻き返しが期待される。

決勝レーススタートシーン
大文字賢浩/谷川達也組を先頭に、FLYING RAT/見崎清志組、多田純二/吉村一悟/寺西玲央組、松本吉章/下島洋介組が続き、1台挟んでLIU I-HSIN/Yen Pin Koan組が前を追う。

3月18日(日)、14時5分にフォーメーションラップがスタートし、1周の後ローリングスタートで3時間の決勝レースの幕が切って落とされた。真っ先に1コーナーに飛び込んだのはポールポジションの谷川。それにFLYING RATが続いた。この2人は、まるで数周のスプリントレースを戦っているかのごとく、時には1周に何度も順位を入れ替える激しいトップ争いを展開。10周を過ぎ1回目のピットインが行われるまでそのバトルは続いた。

ピットイン後はFLYING RAT/見崎組が主導権を握ったが、33周目にコース上に止まったマシンを排除するためにセーフティーカー導入され、ここでトップ2台の明暗が別れた。

大文字賢浩/谷川達也組(手前)とFLYNG RAT/見崎清志組のバトル

セーフティーカーが退きレースが再開された時にはFLYING RAT/見崎組がトップを走るも、ピットインは3回消化。対する大文字/谷川組は27秒後方を走っていたが、4回のピットインを消化済。今大会は6回のピットインが義務付けられ、それぞれピットロード入口の計測ラインから出口の計測ラインまで180秒以上留まらないといけないルールになっている。ピットロード走行分の時間を引いても1回のピットインで150秒(2分30秒)程度ロスするため、1回ピットインが多い大文字/谷川組は約2分のアドバンテージを得ている計算だ。

FLYING RAT/見崎組が4回目のピットストップを行うと、その計算通りポジションが入れ替わり、6回のピットストップを両チームが消化した時点ではその差は約1周に。FLYING RAT/見崎組は最後まで諦めない走りをみせたが、大文字/谷川組がトップを守りきり、2年連続の総合優勝を決めた。

中央4名
左から2位のFLYING RATと見崎清志、優勝した谷川達也と大文字賢浩

多田/吉村/寺西組は序盤ハイペースで前を追い、ピットインのタイミングで一次トップを走る活躍をみせた。松本/下島組は6周目に全体のファステストラップを記録し前を追った。しかし両者ともレース中盤に惜しくもリタイヤ。LIU I-HSIN/Yen Pin Koan組は13周目にトラブルでピットインし、残念ながらそのままリタイヤとなった。


■CS2クラス決勝結果
優勝 大文字賢浩/谷川達也組(Club D'z&IBC WEST 16C)
2位 FLYNG RAT/見崎清志組(WEST 16C)
以上規定周回数完走
多田純二/吉村一悟/寺西玲央組(ガレージ デイ バイ デイ 16C)
松本吉章/下島洋介組(ABBEY RACING)
LIU I-HSIN/Yen Pin Koan組(TOP SPEED RACING 16C)

■優勝チームドライバーコメント
大文字賢浩
「序盤からトラブルを抱え、かなり厳しいレースだった。チームのピットストップ戦略がよかった。谷川選手も素晴らしい走りをしてくれた。チームみんなの力で勝てたよ。」

谷川達也
「トラブルが出ていたので、優勝は厳しいかと思っていたら、気が付いたらトップになっていた。自分は自分の担当をしっかりやっただけ。セーフティーカーの時のピット戦略が素晴らしかった。」


2018年3月19日月曜日

鈴鹿クラブマンレース第2戦 SUPER FJレポート

優勝した岡本大地の走り



WEST17J 優勝!


今シーズン第2戦には17台が参戦。WEST17Jは開発も進み、どこまで成績が残せるか期待される中、岡本大地とBenson LINが開幕戦に引き続き参戦した。

3月17日(土)に行われた公式予選では岡本が期待に応え、3番手のポジションを獲得。決勝レースに向けて作戦をどう組み立てるのか、という部分が見どころになった。ポールポジションはフォーミュラ初レースの三宅淳詞。予選2番手には開幕戦優勝の吉田宣弘が続いた。

SUPER FJ スタートシーン


3月18日(日)に行われた決勝レースはフルコース10周。スタートで吉田が遅れ、好スタートを切った岡本が2番手に。そして2コーナーの立ち上がりで冷静に前車の動きを予測した岡本が三宅をパス。一気にトップに浮上した。

そのまま岡本は1周目から後続を引き離し、それを無理して追った三宅はスピンで脱落。代わって2番手に浮上した吉田だったが、岡本は2周終了時点で2.4秒も先行。その後も岡本は吉田の追い上げに動じず安定した走りを披露。WEST17Jに初優勝をもたらした。

パルクフェルメに戻ってきた岡本大地

もうひとりのWEST17Jドライバー、Benson LINは予選で12番手と苦戦。しかし光る走りをみせ、1周目で6位に浮上した。その後は大混戦の中で順位を落としてしまい9位の結果だったが、レース後「バトルは厳しかったが、今回のレースで得たものは大きかった。前よりは良くなったけど、まだまだ上に行かなければいけない。」と語った。
Benson LINの走り


今回の勝因は、タイヤが冷えているときも安定した動きを発揮できるセットアップと、明確な作戦を持ってレースに挑み、冷静な判断で的確なドライビングをした岡本の素晴らしい実力の結果だと、褒め称えたいと思う。ドライバーはWEST17Jの開発とともに、確実にレベルアップしていると評価したい。



SUPER FJ 表彰式
中央3名、左から2位の吉田宣弘、優勝した岡本大地、3位の徳升広平

■SUPER FJ 決勝結果(トップ10)
優勝 岡本 大地
2位 吉田 宣弘
3位 徳升 広平
4位 宮島 雄太
5位 荒川 麟
6位 三宅 淳詞
7位 HIROSHI
8位 LEE JUNGWOO
9位 Benson LIN
10位 石谷 豪志


■優勝ドライバーコメント
岡本大地(BITCOIN 悟 17J)
「タイヤに熱を入れて、序盤引き離されないようにと思ったのが、まさかのトップでびっくりしました。スタート後の2コーナーも、三宅選手は外に膨らんでいくのに対し、僕はしっかりタイヤがグリップして、コンパクトに速く立ち上がることができました。まだまだやらなければいけないことはたくさんあるので、次戦までにはもっと速くなって、常に上位争いできるようになりたい。」
岡本大地