SUPER FJスタートシーン |
鈴鹿クラブマンレース SUPER FJもいよいよ2018年シーズンが開幕した。予選はウエットコンディションの中、徳升広平が勢いを見せたが、最後に荒川麟が逆転でポールポジションを獲得。3番手は吉田宣弘。以下、石谷豪志、宮島雄太、永井秀貴(トップ6)が続いた。
決勝レース(22周)ではなんとフォーメーションラップで荒川がスピンし最後尾スタートに。代わってトップからスタートした徳升だったが、吉田が好スタートを決めてホールショットを奪った。数周でその差は2秒以上に広がり吉田が逃げ切りの体制を築こうとする中、徳升は諦めることなくプッシュし続け、ファイナルラップにはテール・トゥー・ノーズにまで差が詰まった。
しかし追い上げもここまで。吉田が参戦5年目、42歳にしてうれしい初優勝を飾った。「練習からタイム的にはいけそうな感触を掴んでいました。」とレース後に語った吉田。昨年はランキング4位だっただけに、今年はチャンピオンも視野に入れたシーズンになりそうだ。
SUPER FJ表彰式 左から2位の徳升、優勝した吉田、3位の宮島 |
■SUPER FJ決勝結果
優勝 吉田 宣弘
2位 徳升 広平
3位 宮島 雄太
4位 荒川 麟
5位 石谷 豪志
6位 岡本 大地
7位 永井 秀貴
8位 Benson LIN
9位 上吹越 哲也
以上規定周回数完走
昨年のF1サポートレース、SUPER FJドリームカップ覇者の岡本大地と、台湾の新鋭Benson LINがWEST17Jをドライブ
岡本大地がドライブするWEST17J |
18歳になった2016年はスポット参戦。2017年からSUPER FJ岡山シリーズに参戦し、全6戦中5戦を制する圧倒的な強さでチャンピオンを獲得している。F1のサポートレース、SUPER FJドリームカップでは、ポールポジションからスタートするも2周目にスピンして5位に後退。しかしそこから追い上げて優勝するという脅威的な速さをみせた。
今回はウエットコンディションの予選で7位となり、決勝レースも3位争いの中で他車にコース外に押し出され6位の結果に。「結果は悔しいです。でも練習・予選・決勝を通じて掴んだものが多くあるので、これをマシン開発につなげ、シーズン後半はトップ争いに加わりたい」と抱負を語った。
岡本は今年、SUPER FJ以外にも鈴鹿サーキットレーシングスクール フォーミュラにも挑戦している。現在20名の選抜に残り、さらにステップを進めようとしているが、最終的には1名ないし2名の「スカラシップ獲得」が目標。この狭き門をくぐり抜け、世界的なドライバーとなることが期待される。
Benson LINがドライブするWEST17J |
慣れない下り坂のスタートでジャンプスタートのペナルティを受けてしまったが、その後は果敢な走りでオーバーテイクを決め8位チェッカー「ブレーキとクラッチとアクセル、3つをいっぺんに操作するのが難しくて動いてしまった。でも課題はわかったので次は大丈夫。レース中は悪くなかったから、徐々いい戦いができるようになると思う」とLIN。
最終到達点の目標は頑なに口を閉ざし、「まずはFIA-F4アジアシリーズを目指し、そこからフォーミュラの世界で一歩づつ先に進んでいきたい」と、現実的な目標を語ったが、その真剣な瞳は、その先の世界での活躍を見据えているようだった。
岡本(左)とLIN(右) |
岡本大地選手の起用について
2016年、WEST17Jのデビューレース「もてぎ2016年S-FJ日本一決定戦」に岡本大地選手が初めて参戦した。
昨年は「岡山S-FJシリーズ」チャンピオン。
そして鈴鹿F1サポートレース「S-FJドリームカップ」も優勝と大活躍した。
今年は、SRSフォーミュラにチャレンジして、スカラシップを狙う。
このS-FJは、今まで多くのトップドライバーを排出しており、ドライバーのテクニック向上に最適なクラスだと考える。
才能を持つ若いドライバーに将来の希望を与える事の出来るこのクラスに是非参加して欲しいと期待している。